Fw:わもんな言葉112−そこっ!!《わもん研究所所長: サノトモ》

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「『そこっ』ってなーに?」

小学生から質問があったそうです。

やぶりん!ミジンコカレンダー』のなかには、やぶりんが指をさして『そこっ』といっているイラストがあります。

ミジンコカレンダーの別の場所には『soko』と書かれているイラストも。

それを見て、冒頭の質問です。

そういえば、ガチ聞きライブのポスターにも「そこっ!!」と大きく書かれていますね。

すこし前のことになりますが、その質問がなぜか、私のところに回ってきました(^-^;)

小学生にわかるように説明するには、どのように説明すればいいか、と。

私は、「こそあど言葉」の説明といっしょにすればわかりやすいかもしれないと考えました。

こそあど言葉というのは、指示代名詞などの語をまとめた呼び方です。

たとえば「これ・それ・あれ・どれ」のように、語頭に「こ」「そ」「あ」「ど」が付いていて何かを指し示す働きがある語を「こそあど言葉」といいます。

「そこ」というのは、場所を指し示す代名詞のひとつで、場所を指し示すこそあど言葉は、「ここ・そこ・あそこ・どこ」と挙げることができます。

とりあえず、「『そこっ』ってなーに?」と質問をした小学生に、先生が回答するという設定で、少し芝居をしてみるといいかもしれないと提案しました。

まずは、先生が身近なものを探すふりをします。

先生:「あれ? チョークはどこ?」

生徒:「先生、そこにあるよ」

先生:「ああ、ここにあった」

会話のなかに、「どこ?」「そこ」「ここ」というこそあど言葉が入ればOKです。

生徒に「そこ」と言ってもらうのがベストです。

探しものをするときは、「どこ?」といいます。

おおまかにいうと、あるはずのものが見つからないときです。

自分が何を探しているのかわからないときは「どこ?」ではなく「どれ?」と聞きます。

「どこ?」というときは、探しているものはわかっているけれど、それがある場所がわからないときです。

ここでは探しているものはチョークで、そのチョークがどこにあるのかを聞いています。

生徒が「『そこ』にある」というとき、チョークは先生の近くにあります。

チョークは先生に近く、生徒からは少し遠くにあります。

先生からも生徒からも遠いところにあれば、「あそこ」といいます。

先生に近いところにあるので、先生は「『ここ』にあった」といいます。

「こそあど言葉」で、コ系(「これ」や「ここ」など)の語は近くのものを指し示します(近称)。

ソ系(「それ」や「そこ」など)の語はそう遠くないもの(中称)、ア系(「あれ」や「あそこ」など)の語は遠くのものを指し示します(遠称)。

ド系(「どれ」や「どこ」など)の語は疑問詞(不定称)ですね。

このような説明をしなくとも、生徒は意識せず「ここ」や「そこ」の使い方を知っています。

先生:
「やぶりん(やぶちゃん)は、話を聞いているときに、ときどき『そこっ!!』って言うんだ。話をしている人は、何かを探している。その人の抱えている悩みの解消方法だったり、自分の考えや思いだったり、その何かというのは人それぞれだけど、探しているものはわかっているけど、どこにあるのか気づいていないときがあるんだ。そんなときに『そこっ!!』って言う。探しているものは遠くにあるわけではなく、やぶりんが持っているわけでもなく、話をしている話し手さんのすぐ近くにあるよって言っているんだよ。悩みは自分で解決できる。答えは話し手の中にある。みんなの中にその人らしい輝きがある。ほら、気づいていないかもしれないけど、そこにあるんだよ。それを『そこっ!!』という一言で表しているんだよ」

??:「ザック、ザックやなぁ〜」

先生:「だれっ!?」

《わもん研究所所長:サノトモ》

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