オブ中バレー部ミーティング見学投稿者: 中島敏子

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木下豊さんの文屋ブログを転載させてもらっています。

ナカジの長文、お楽しみくださいませ(^O^)/

【2012/02/15 小布施中学バレー部わもんファシリテーションin長野】

2月15日。この日は昨年から予定を組んでいただいておりました「ウェルカムパーティー」の日でした。

前日の交流ブック・ラブの帰り際、小布施町役場の林さんからお声掛けをいただいて、パーティー前にオブ中(小布施中毒!? ではなくて小布施中学校)男子バレー部で、薮原秀樹さん(やぶちゃん)によるメンタルコーチを見学できることになりました。

オブ中男子バレー部……昨年、県大会で見事優勝し、全国大会ベスト16にまで駒を進めた強豪です。

すごいのは、人数が多いわけでも、飛び抜けて優れた選手・体格のいい選手がいるわけでもなく、ごくごく普通に育った町の子どもたちが、少人数で部活動を続けながら、そこまでの結果を出していること。なかには全国中学生選抜チームに名を連ねた選手もいるそうです。

強さの秘訣は、技術力だけではないと、体現しているようなチームではありませんか。

やぶちゃんは、バレーボールの技術はお教えになりませんが、「わもん」で部員一人ひとりのほんとうの思いを受けとめ、メンタル面でチームを支えていらっしゃいます。

この日は、3年生の引退から日が浅く、新キャプテンを中心に新しいチームづくりに取り組んでいる男子バレー部で、「新チームになった今の気持ち」を一人ずつ発言するところから始まりました。次の大会が間近に迫っている時でもありました。

これまで先輩に支えられてきたから、今度は自分が返していかなければ……。

自分のポジションで、チームにどう貢献するか……。

自分のプレーの質があがらない。どうしたらうまくできるようになるのか……。

発言を聞きながら、やぶちゃんが彼らの心の奥底で通じあう思いを言語化し、全体にフィードバックしていかれます。

やぶちゃんが感じとったのは、「不安」を何とか埋めようとしているメンバーたちの前向きさ、「貢献」「どうしたら」の言葉に象徴される積極性。そして、一人ひとりが自分の課題を明確にしているようすでした。

さらに聞き込んでいくと、チームに対する新キャプテンの思いの変化がわかってきました。先代キャプテンのように、みんなに声をかけて励ましたいが、経験がないし、今の自分にはそこまでできない。そこで「考えすぎずに自分のプレーに徹しよう、あとはみんながついてきてくれるはず」と気持ちを切り替えたのだそうです。

そして……新キャプテンの心の状態がみんなに波及しているらしいこと、新キャプテンを頼りにするばかりではなく、自分も支える存在になりたいとみんなが願っていることもわかり、場の空気が温まっていきました。

最後には、キャプテンからメンバー一人ひとりに、期待や願いを伝え、全員がそれに返答をしていきました。

思いを言葉に出す。

それをみんなでしっかりと受けとめる。

その積み重ねによって、一人ひとりが自分の課題を明確に把握するとともに、仲間たちの状況や課題を共有することで、チーム内で自分が果たすべき(果たしたい)役割もクリアになっていきます。

互いに仲間を尊重できるようになるし、支えあえる信頼関係も深まっていきます。多角的な見方ができるようになり、客観視・俯瞰視の力もついていくでしょう。

そうした環境の中で、一人ひとりの選手の潜在力がどんどん引き出されていき、結果としてチームの総合力が高まっていくのだろうと思います。

オブ中男子バレー部のこのミーティングを、企業研修で見学したら、組織力アップにつながるたくさんの気づきが得られるのではないか……と思いました。

ちなみに男子バレー部には、学校の生徒会でも要職を担っているメンバーが多いそうです。

さて、やぶちゃんの接し方は、相手が中学生であっても、いつもと変わりません。企業研修の講師として演台に立つときとまったく同じです。大人だから/子どもだから、とか、クライアントだから/そうではないから、といった区別はありません。

若いだけに、語彙が思いを表しきれない面もあり、言葉にすると似たような表現になる部分も多いのですが、絶対尊敬、完全沈黙で聞くことによって、微妙なニュアンスの違いを察知でき、言葉の奥に潜んでいる「その一人」だけの思いも、しっかりとキャッチできるのです。

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